椎間板ヘルニアで痛いわけではない

1995年国際腰痛学会 BOOS.Nらによる論文が発表されています。

 

腰痛を訴えて椎間板ヘルニア診断された患者46名と腰痛ではない健康な人46名に対して

 

腰のMRI画像診断をおこないました。

 

その画像に対して2名の神経放射線医が椎間板の検証をおこないました。

 

MRI画像により腰痛を訴えない人の76%に椎間板ヘルニアが見られ

 

腰痛を訴えない人の85%に椎間板の変性が発見された。

 

椎間板ヘルニアは、腰痛を訴える人と腰痛を訴えない人で差がなかった。

 

この実験でわかるとおり椎間板ヘルニアで、痛いわけではないといえます。

 

なぜ神経が圧迫したら痛いと言うことが言われたかというと

 

1911年アメリカの医師GOLD THWAITが論文を発表されました。

 

「腰部椎間板の突出が坐骨神経痛を起こしうる」と発表されました。

 

レントゲンが出てきたころの話です。腰痛の人にレントゲンを撮ったら70%の人がヘルニアだったというデーター

 

があり一部の医師(ほとんどが日本人)が信じていまだに手術が行われたということです。

 

脊柱菅狭窄症は、脊柱管が狭くなっているすべての人に症状が出るわけではない。

脊柱菅狭窄症は、脊柱管が狭くなっているすべての人に症状が出るわけではありません。狭くなっていても、脊柱管の血流が十分であれば、痛みが出ることはないのです。その血流が阻害され、流れが滞ることで、痛みが出るのです。

小泉正弘(小泉医院遠絡医療センター院長)

 

骨の変形は、痛みと関係なし

1992年にアメリカでBigosさんの研究では、

 

雇用前の健康診断を受けた労働希望者203名、急性腰痛を発症した労働者207名、6カ月以上の慢性腰痛のお客様

 

200名を対象としたレントゲン診断で骨の異常検出率を比較されています。


その結果、健康診断、急性腰痛、慢性腰痛の3において医療検出率に差がなかったのです。どういうことかというと健康

 

で腰痛がないもレントゲン検査で骨の異常が見つかっているのです。雇用前の健康診断を受けたひとでも骨の変形があ

 

るのです。結果、骨の変形は痛みと関係ないのです。

 

筋力が無いから体が痛いということはあり得ない

膝が痛いから腰痛だから筋力をつけなさいと言われたことないですか?

 

しかし筋トレをしたり運動をしたりして余計痛くなったことはよくありことです。

 

腰痛診療ガイドライン 2012に書かれていることですが

筋力があることと痛みとは、無関係」

筋力が無いから体が痛いということはあり得ない。

と書かれています。

 

しかし誤った情報で鍛える方がいますが、固まった筋肉を無理に鍛えると筋繊繊維を痛めて悪化しやすくなります。

 

例 1歳未満の赤ちゃんは立つほどの筋力がありませんが、起きている間はハイハイしたり脚をバタバタしていますよね。筋力なくても筋肉が柔らかければしっかり動けます。

 

腰痛診療ガイドライン 2012(著学 日本整形外科学会)

 

神経の圧迫で痛みは、出ない

「脊髄神経根痛は、神経根圧迫だけでは症状は出ない」

と「痛みのメカニズム」著 横田敏勝本に書かれています。

 

実験では脊髄神経根を圧迫しても知覚障害感覚麻痺誘発されるが痛みは誘発されない。とかかれております。

 

よって何らかの原因で腰の神経を圧迫を受けている場合は、排尿や排便が出なくなる、脚に力がはいらなくなる、脚に感覚がなくなる事が起こることもあり得ます。この場合は病院に行って下さい。

 

よく病院で神経が圧迫しているから椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症で痛いということはあり得ないことになります。

 

痛みのメカニズム 著 横田敏勝 滋賀医科大名誉教授

中日新聞でご紹介されていました。

 

愛知医科大学の研究チーム

多くの場合神経に直接傷をつけなくても慢性症状は発生することができた。

 

九州大学医学部研究員 吉村教授

慢性痛は、神経損傷ではなく筋肉からくる痛みが多い

 

と発表されました。

 

 

慢性痛は、筋肉の緊張(硬く)で起こる

こちらの本では、下記の事柄が書かれておりました。

慢性痛は筋肉が硬くなり縮むことで痛みが起きる。

 

筋肉の中に血管が通っており筋肉が硬くなることで血流が悪くなるので痛みが起こる。

血流が良くなると痛みや痺れがよくなる。

 

しかしほとんどの整形外科医は筋肉の硬さを見ることはありません。

なぜか?(こちらは、私の考えです。)

 

検査では、分からないからです。画像診断(MRIやレントゲン)は筋肉は写るが硬さまでは分からない。

科学的にわからなければ医師は治療をおこなえない。だから湿布や痛み止めの薬で様子をみる。

85%の腰痛は、原因不明

 

腰痛患者は、日本全国で推定2800万人いると言われています。

 

特に中高年に多く、4060歳代の約4割が腰痛に悩んでいるそうです。

 

多くの病気は、医学の進歩で、治ったり進行を遅らせることができ良くなっているのに肩こりや腰痛患者は、年々増え続けてきています。

 

病院で解決できていない腰痛が多いということかとおもいます。

 

その訳は、85%は原因すら特定できない「非特異的腰痛」、診断名で言えば「腰痛症」なのである。

 

 

15%は、原因が特定できる腰痛です。画像診断で分かるという事です。

 

 

椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、分離症、すべり症など原因が分かるものが「特異的腰痛」です。

 

 

私は、原因不明の腰痛が「トリガーポイント」筋肉の硬さ)ではないかと思っています。

椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの特異的腰痛と病院で診断され多くの方が当院にご来院されます。

トリガーポイント療法で筋肉を柔らかくすると多くの方が「軽くなった」「楽になった」などと言われます。

筋肉を柔らかくしたからと言って特異的腰痛が治る訳ではありませんし上記でも述べた通り神経を圧迫しても痛みは、出ません。

結果、筋肉が硬くなることで血流が悪くなることで痛みが発生するということです。